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100円。もちろん価格相応の不具合有り。
メインスイッチがONのまま動かない、ASA感度設定ダイヤルが動かない... しかしとりあえずは撮影可能。
AF35MLはオートボーイスーパーの別名を有する。「スーパー」とはおそらくそのレンズの明るさの尊称だろう。AFコンパクトカメラにF1.9の明るさは驚異的であり、かつ無謀な試み。初期のAF機構の性能では合焦が鷹揚。とにかくシャッターボタンを押すだけのカメラなので、絞りとかシャッタースピードとか一体どうなっているのか確認しようがなく、F1.9の威力を昼間の戸外で発揮しようにも、どうしようもない。暗いところならば開放で撮れるじゃん!と思っても、暗いとAFがうまく機能せず、結局のところ、非常に限られた状況(暗いところで無限遠とか)でないと開放で撮らせてくれない。なんだか実に矛盾したカメラだけれども、キャノンの心意気は感じられる。
40mm/F1.9のレンズは絞った状態ではとてもシャープだが、開放近辺ではフワっとした描写になり、、被写体によってはいい感じに写る。
せっかく大口径レンズを搭載しているにもかかわらず露出の自動化の所為で撮影者の意思が反映されないところがもどかしく、そのなんともならないもどかしさ加減がなんだか楽しかったりして... こんなふうに思うのはもはや重症か。
オートフォーカス、オートローディングと、この頃から自動化が進み始めたわけだが、当時のハイテクにもかかわらず撮れる写真はかえってローテクになってしまったというのがこの時代のカメラの面白いところ。過渡期の存在というのは後になってみれば実に興味深い。
このカメラのボディはもちろんプラスチックだが作りはしっかりしており、同時代の他社製コンパクトカメラより剛性感がある。カメラの発する作動音は想像より大きく、ちょっとビックリするが。

このレンズのスペックでデジカメであれば面白いのに。
2004.8.22 追加

Y.I.C. Tele & Wide Lens Set のデッド・ストック品を購入。レンズの先にネジ込むコンバージョン・レンズで、アタッチメント式のビューファインダーも付いている。日本製。

Wideで30mm、Teleで54mmの画角になる。左はWideのレンズとビューファインダーを装着の図。これがなかなか良い面構えなのである。しかしAFのピント精度は大丈夫なのだろうか。・

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CANON AF35ML (AUTOBOY SUPER)